【2025年最新】Canvaの危険性とは？情報漏洩・著作権侵害のリスクと安全に使うための対策を専門家が徹底解説

はじめに：Canvaは危険？結論、対策すれば安全に活用できる

多くの人が利用するデザインツール「Canva」ですが、その手軽さの裏に潜む危険性について考えたことはありますか？結論から言うと、Canvaには情報漏洩や著作権侵害といったリスクが存在します。しかし、正しい知識を持って適切な対策を講じれば、安全に活用できる非常に便利なツールです。

本記事では、AI情報メディア『AIキャンパス』が、Canvaに潜む具体的な危険性と、初心者でもすぐに実践できるセキュリティ対策を徹底解説します。最後まで読めば、Canvaの潜在的なリスクを正しく理解し、安心してデザイン制作に集中できるようになるでしょう。

Canvaに潜む2つの主要な危険性

Canvaを安全に利用するためには、まずどのような危険性があるのかを把握することが重要です。特に注意すべきなのは、「情報漏洩・不正アクセスのリスク」と「著作権侵害のリスク」という2つの大きな問題です。

これらのリスクは、個人情報の流出や法的なトラブルに発展する可能性を秘めています。次の章から、それぞれの危険性について、過去の事例や具体的な注意点を交えながら詳しく見ていきましょう。

【危険性1】情報漏洩・不正アクセスのリスク

Canvaはクラウドベースのサービスであるため、常に情報漏洩や不正アクセスのリスクと隣り合わせです。これは、インターネット経由で利用するサービスである以上、避けられない宿命とも言えます。

特に、アカウント情報の管理が不十分だったり、共有設定を誤ったりすると、第三者に重要なデザインデータや個人情報が盗み見られる可能性があります。企業で利用している場合は、機密情報の漏洩につながる危険性も考慮しなければなりません。

過去の事例：2019年の大規模ハッキング事件を振り返る

Canvaのセキュリティを語る上で避けて通れないのが、2019年5月に発生した大規模なハッキング事件です。この事件では、悪意のあるハッカー集団の不正アクセスにより、約1億3900万人分という膨大なユーザー情報が流出しました。

流出した情報には、ユーザー名、メールアドレス、暗号化されたパスワードなどが含まれていました。この事件をきっかけに、Canvaはセキュリティ対策を大幅に強化しましたが、私たちユーザー側も、過去の事例から学び、自衛策を講じることの重要性を認識する必要があります。

現在も続く脅威：アカウント連携や共有設定の落とし穴

過去の大規模な事件だけでなく、私たちの日常的な使い方にも情報漏洩のリスクは潜んでいます。特に注意したいのが、GoogleやFacebookといった外部サービスとのアカウント連携です。もし連携先のサービスで情報漏洩が発生すると、そのアカウントを足がかりにCanvaへ不正アクセスされる危険性があります。

また、デザインを共有する際の共有設定のミスも大きな落とし穴です。「リンクを知っている全員」がアクセスできる設定で機密情報を含むデザインを共有してしまうと、意図せず情報が外部に漏れてしまう危険があります。

【危険性2】知らないと怖い著作権侵害のリスク

Canvaを利用する上で注意すべきは、セキュリティ面だけではありません。もう一つは、自分自身が意図せず著作権を侵害してしまうリスクです。Canvaが提供する豊富なテンプレートや素材は非常に便利ですが、その一つひとつに著作権が存在することを忘れてはいけません。

ライセンスのルールを正しく理解せずに使用すると、気づかないうちに著作権侵害を犯してしまう可能性があります。特に商用利用を考えている場合は、法的なトラブルに発展することもあるため、素材の利用規約をしっかりと確認することが不可欠です。

商用利用で注意すべき素材のライセンス

Canvaの素材を商用利用する際は、ライセンスの確認が必須です。Canvaで提供される素材やテンプレートにはライセンスが設定されており、商用利用が制限されるケースがあります。

例えば、テンプレートや素材を加工せず、そのまま販売・再配布する行為は明確に禁止されています。また、Canvaの素材を組み合わせただけのデザインは、他のユーザーも同じものを作成できるため独自性が認められず、商標登録できない可能性が高い点にも注意が必要です。商用利用を検討する際は、Canvaの素材をベースにしつつも、オリジナルのデザイン要素をしっかり加えることが重要です。

Canvaを安全に使うための5つの必須対策

ここまでCanvaに潜む危険性について解説してきましたが、適切な対策を講じれば、これらのリスクは大幅に軽減できます。セキュリティはCanva任せにするのではなく、私たちユーザー自身が、セキュリティ意識を高く持って対策を徹底することが何よりも大切です。

ここからは、Canvaを安全に利用するために、今すぐ実践すべき5つの必須対策を具体的に紹介します。どれも簡単に設定できるものばかりなので、ぜひご自身の環境を見直してみてください。

対策1：強力なパスワードと二段階認証（2FA）を設定する

最も基本的かつ効果的な対策が、アカウントの認証強化です。まず、パスワードは他のサービスとの使い回しを避け、推測されにくい複雑な文字列に設定しましょう。定期的な変更もセキュリティ維持に有効です。

さらにセキュリティ強度を高めるために、二段階認証（2FA）を必ず有効にしてください。これを設定しておけば、万が一パスワードが漏洩しても、スマートフォンなどに送られる認証コードがなければログインできなくなり、不正アクセスを強力に防ぐことができます。二段階認証はアカウント設定から簡単に有効化できます。

対策2：共有設定を徹底管理し、意図しない公開を防ぐ

デザインの共有機能は便利ですが、情報漏洩の入り口にもなり得ます。デザインを共有する際は、必ず共有範囲を限定し、特定のユーザーやグループにのみアクセス権を付与するようにしましょう。

特に「リンクを知っている全員」という設定は、万が一リンクが外部に漏洩した場合、誰でも閲覧可能になってしまうため大変危険です。機密情報や個人情報を含むデザインには絶対に使用しないようにしましょう。プロジェクトの種類や機密レベルに応じて、閲覧、コメント、編集といった権限を適切に設定することが重要です。

対策3：素材のライセンスを必ず確認する習慣をつける

著作権トラブルを避けるためには、素材を利用する前にライセンスを確認する習慣をつけることが不可欠です。特に商用利用を考えている場合は、使用したい素材が商用利用に対応しているか、利用規約を必ず確認しましょう。

Canvaの素材には無料のものと有料プラン（Canva Pro）で利用できるものがあり、それぞれライセンスが異なります。規約違反は法的なトラブルに発展する可能性もあり、「知らなかった」では済まされない深刻な事態を招きかねません。安心してデザインを作成するためにも、ライセンスの確認を徹底してください。

対策4：定期的にログイン履歴と連携アプリをチェックする

不正アクセスをいち早く察知するために、Canvaのログイン履歴を定期的に確認する習慣をつけましょう。身に覚えのない場所や時間からのアクセスがないかチェックすることで、アカウント乗っ取りの兆候をいち早く察知できます。

また、GoogleやSNSなど、外部サービスとのアカウント連携も定期的に見直しましょう。現在使用していないサービスとの連携が残っていると、そこがセキュリティの穴になる可能性があります。不要になった連携は速やかに解除し、連携するアプリを必要最小限に抑えることが重要です。

対策5：重要なデザインはローカルにバックアップを取る

Canvaはクラウドサービスのため、作成したデザインは自動でオンライン上に保存されます。しかし、サービスの一時的な障害やアカウントのハッキングなど、万が一の事態によって大切なデータを失ってしまうリスクもゼロではありません。

こうした不測の事態に備え、特に重要なデザインデータは、PDFや画像ファイルなどの形式で定期的にご自身のPC（ローカル環境）へダウンロードし、バックアップを作成しておくことを強く推奨します。これにより、万が一Canva上のデータにアクセスできなくなっても、手元にデータを残しておくことができます。

【法人・チーム向け】組織でCanvaを安全に利用するための追加対策

個人での利用に加え、法人やチームでCanvaを活用するケースも増えています。複数人で利用する場合、個人利用とは異なる次元のセキュリティリスクが発生するため、組織として追加の対策を講じる必要があります。

チームで安全にCanvaを利用するためには、個々のセキュリティ意識向上はもちろんのこと、管理者による適切な権限設定やルール作りが不可欠です。ここからは、法人・チーム向けの具体的な対策を2つ紹介します。

アクセス権限の適切な設定と管理方法

チームでCanvaを利用する際、最も重要なのがアクセス権限の管理です。従業員の役割に応じて、必要な情報にのみアクセスできるよう権限を最小限に設定することが、情報漏洩リスクを軽減する上で非常に効果的です。

Canvaでは、チームメンバーに対して「オーナー」「管理者」「テンプレートデザイナー」「メンバー」といった役割を割り当て、それぞれに異なる権限を付与できます。例えば、デザインの編集はデザイナーのみに許可し、他のメンバーは閲覧のみに制限するといった設定が可能です。誰でも重要なデザインを編集・削除できる状態は、意図しない変更やデータ損失のリスクを著しく高めます。必ず適切な権限管理を徹底しましょう。

従業員へのセキュリティ教育とガイドラインの策定

ツールの設定だけでなく、利用する従業員一人ひとりのセキュリティ意識を高めることも、組織的な対策として欠かせません。Canvaを安全に利用するための社内ガイドラインを策定し、全従業員に周知徹底しましょう。

ガイドラインには、パスワードポリシー、デザインの共有ルール、商用利用時のライセンス確認手順といった具体的な項目を盛り込み、誰が読んでも理解できるようにすることが重要です。定期的な研修などを通じて、情報漏洩や著作権侵害のリスクについて教育し、組織全体のセキュリティレベルを向上させることが、安全な運用につながります。

万が一、被害に遭ってしまった場合の対処法

どれだけ対策を徹底していても、不正アクセスなどの被害に遭う可能性をゼロにすることはできません。重要なのは、万が一の事態が発生した際に、慌てず冷静に、そして迅速に対応することです。

被害を最小限に食い止めるためには、迅速かつ的確な初動対応が鍵を握ります。ここでは、不正アクセスが疑われる場合に具体的に何をすべきか、その手順を解説します。

不正アクセスが疑われる場合の初動対応

「身に覚えのないログイン通知が届いた」「自分のデザインが勝手に変更されている」といった異常に気づいたら、何よりもまず、直ちにパスワードを変更してください。これが最も優先すべき初動対応です。

次に、アカウント設定からログイン履歴を確認し、不審なアクセスがないかをチェックします。もし二段階認証をまだ設定していない場合は、このタイミングで必ず有効にしましょう。これにより、第三者による再ログインを防ぐことができます。

Canvaサポートへの問い合わせと情報漏洩の確認方法

パスワードの変更などの応急処置を終えたら、次にCanvaのサポートセンターに状況を報告しましょう。被害の詳細や不審なアクティビティについて伝えることで、Canva側での調査や対応を促すことができます。

また、自分のメールアドレスが過去のデータ侵害事件で漏洩していないかを確認できる「Have I Been Pwned?」といった外部サービスを利用するのも一つの手です。Canvaだけでなく、他のサービスで漏洩した情報が悪用され、不正アクセスにつながるケースも少なくありません。定期的なチェックを心がけましょう。

まとめ：Canvaの危険性を理解し、安全なデザイン環境を構築しよう

本記事では、Canvaに潜む「情報漏洩」と「著作権侵害」という2つの主要な危険性と、それらに対する具体的な対策を解説しました。Canvaは非常に便利で強力なデザインツールですが、その裏側にはセキュリティリスクが存在することを忘れてはなりません。

しかし、本記事で解説したような危険性を正しく理解し、強力なパスワードと二段階認証の設定、共有範囲の限定、ライセンスの確認といった基本的な対策を徹底すれば、安全にその恩恵を最大限に享受できます。この記事で紹介した対策を実践し、安心してCanvaを日々のデザイン業務や創作活動に役立ててください。