【Runway使い方ガイド】動画生成AIの始め方から料金、商用利用まで徹底解説

Runwayとは？テキストや画像から高品質な動画を生成できるAIツール

Runway（ランウェイ）は、テキストの指示（プロンプト）や1枚の画像をもとに、AIが高品質な動画を自動生成する画期的なツールです。専門的な動画編集スキルは不要で、ブラウザ上で直感的に操作できるため、初心者からプロのクリエイターまで幅広く利用されています。

動画生成だけでなく、動画の一部を別のものに差し替える「インペインティング」や、映っていない部分をAIに予測させて映像を広げる「アウトペインティング」、さらには画像生成や3Dテクスチャ生成など、30種類以上の「AI Magic Tools」と呼ばれる機能が搭載されています。これにより、動画制作のあらゆる工程をRunway一つで完結させることも可能です。

Runwayの最新モデル「Gen-3」で何がすごいのか？

Runwayの最新モデルである「Gen-3 Alpha」は、以前のモデル「Gen-2」と比較して、動画の品質、一貫性、動きの精巧さが大幅に向上しています。特に、人間キャラクターのリアルな動きや感情表現の生成に優れており、より複雑な指示にも忠実に再現できるようになりました。

さらに、Gen-3 Alphaには「Turbo」モードも用意されており、生成速度が飛躍的に向上しています。これにより、アイデアをほぼリアルタイムで映像化でき、クリエイティブな試行錯誤をよりスピーディーに行えます。また、カメラの動きを細かく制御する機能も強化され、プロの映像制作者が求めるようなダイナミックな表現も実現しやすくなっています。

他の動画生成AI（Soraなど）との違い

動画生成AIとしてRunwayとよく比較されるのが、OpenAIが開発する「Sora」です。Soraは非常にリアルな動画を生成できることで大きな注目を集めています。発表当初は最長1分とされていましたが、2025年現在、一般公開されているSora 2では最長20秒の動画を生成可能です。また、一部のクリエイター限定ではなく、ChatGPTの有料プラン加入者向けに広く公開されています。

一方で、Runwayの最大の強みは、誰でもすぐに利用を開始できるアクセシビリティにあります。無料プランも用意されており、気軽にその性能を試すことができます。また、Runwayは単なる動画生成ツールではなく、30種類以上のAIマジックツールを備えた統合的なクリエイティブプラットフォームである点も大きな違いです。動画生成から編集、加工までを一貫して行えるため、より効率的な制作ワークフローを構築できます。

無料でどこまで使える？Runwayの料金プランとクレジットの仕組み

Runwayには、気軽に始められる無料プランと、より高度な機能が使える複数の有料プランが用意されています。サービスの利用には「クレジット」というポイントを消費する仕組みが採用されています。

無料プランでは、アカウント登録時に初期クレジットが付与されます。このクレジットを使って、動画生成などの基本機能を試せますが、いくつかの制限があります。例えば、生成した動画には「ウォーターマーク」と呼ばれる透かしが入り、動画の解像度も720pまでとなります。また、無料プランのクレジットは使い切りで、追加購入はできません。

有料プランにアップグレードすると、毎月一定量のクレジットが付与され、ウォーターマークなしでの動画書き出しや、4Kなどの高解像度出力が可能になります。本格的に利用したい場合や商用利用を考えている場合は、有料プランへの加入が必須です。

【5分で完了】Runwayの始め方｜アカウント登録から基本設定まで

Runwayを始めるのは非常に簡単で、数分あればアカウント登録から動画生成の準備まで完了します。必要なのはメールアドレス、またはGoogleやAppleのアカウントだけです。

まずは公式サイトにアクセスし、アカウントを作成します。登録が完了すると、すぐにダッシュボード画面に移動し、Runwayの多彩な機能を利用し始めることができます。特別なソフトウェアのインストールは不要で、すべてブラウザ上で完結する手軽さも魅力の一つです。

アカウント登録の具体的な手順

Runwayのアカウント登録は、以下の簡単なステップで完了します。

• 公式サイトにアクセス
  まず、Runwayの公式サイトにアクセスし、画面の右上などにある「Get Started」や「TRY RUNWAY FOR FREE」といったボタンをクリックします。
• 登録方法を選択
  Googleアカウント、Apple ID、またはメールアドレスでの登録が選べます。GoogleやAppleのアカウントを使えば、認証を許可するだけですぐに登録が完了します。
• メール認証（メールアドレスの場合）
  メールアドレスで登録した場合は、確認メールが送信されます。メールに記載されたコードを入力して、認証を完了させてください。
• 登録完了
  認証が完了すると自動的にログインし、ダッシュボード画面が表示されます。これで、すぐにRunwayを使い始めることができます。

ダッシュボード画面の見方と基本操作

Runwayにログインすると、まずダッシュボード画面が表示されます。ここがあなたのクリエイティブ活動の拠点となります。画面はシンプルで直感的に操作できるようになっています。

画面中央には、メイン機能である「Text / Image to Video」など、動画を生成するための入り口が大きく表示されています。また、その下には30種類以上ある「AI Magic Tools」や、最近作業したプロジェクトの一覧が表示され、すぐに作業を再開できます。

画面左側のメニューには、生成した動画や画像、アップロードした素材（アセット）を管理する項目が並んでいます。まずはここから、動画生成に使いたい画像などを「Assets」にアップロードしておくと、後の作業がスムーズに進みます。

【実践】Runwayの基本的な使い方｜3つの動画生成パターンを解説

Runwayを使った動画生成には、大きく分けて3つの基本的なパターンがあります。これらはすべてダッシュボードから簡単にアクセスでき、作りたい動画のイメージに合わせて使い分けることができます。

どの方法を使う場合でも、基本的な流れは「素材のアップロード」→「設定の調整」→「生成ボタンをクリック」というシンプルなものです。それぞれのパターンの特徴を理解して、あなたのアイデアを形にしてみましょう。

① 画像から動画を生成する (Image to Video)

「Image to Video」は、1枚の静止画に生命を吹き込む機能です。アップロードした画像を動画の最初のフレームとして、AIがその続きの動きを生成します。

使い方は非常にシンプルです。ダッシュボードで「Text / Image to Video」を選択し、お手持ちの画像をアップロードするだけ。その後、プロンプトで動きの指示を追加したり、動きの強さを調整したりすることも可能です。テキストだけで生成するよりも、イメージに近い動画を作りやすいのが特徴です。

② テキストから動画を生成する (Text to Video)

「Text to Video」は、Runwayの最も代表的な機能の一つです。「夕暮れのビーチを歩く犬」のように、作りたい動画のイメージを文章（プロンプト）で入力するだけで、AIが全く新しい動画を生成してくれます。

プロンプト入力欄にテキストを入力し、「Generate」ボタンをクリックすれば、数分で動画が完成します。さらに、カメラの動き（ズーム、パンなど）や、生成される映像のスタイル（写実的、アニメ風など）を細かく設定することも可能で、表現の幅を大きく広げることができます。

③ 元の動画から別スタイルの動画を生成する (Video to Video)

「Video to Video」は、既存の動画を全く新しいスタイルの映像に変換するユニークな機能です。例えば、自分で撮影した実写の動画を、粘土でできたアニメーション（クレイメーション）風や、特定のアニメスタジオ風のタッチに変換することができます。

使い方は、元になる動画をアップロードし、変換したいスタイルをテキストプロンプトや参考画像、あるいは用意されたプリセットから指定するだけです。元の動画の動きや構図は維持したまま、見た目のスタイルだけをガラッと変えることができるため、非常にクリエイティブな映像表現が可能です。

Runwayの注目機能を使いこなす！表現の幅を広げる応用的な使い方

Runwayの魅力は、基本的な動画生成機能だけにとどまりません。「AI Magic Tools」と呼ばれる30種類以上の多彩な応用機能が用意されており、これらを使いこなすことで、あなたの動画表現はさらに豊かなものになります。

例えば、映画のような高品質な画像を生成する機能や、音声からノイズを除去するツール、テキストを読み上げる音声合成機能など、動画制作に役立つ多様なツールが揃っています。ここでは、特に注目すべきいくつかの応用機能を紹介します。

Act-One：自分の表情をキャラクターに反映させる方法

「Act-One」は、Runwayが開発を進めている次世代のヒューマンモデル生成機能です。この機能は、ユーザーが撮影した動画から人間の表情や動きを取り込み、それを既存のキャラクター画像に反映させることで、非常にリアルな表情や感情を持つキャラクターアニメーションを生成できます。

ユーザー自身の声や表情、ジェスチャーをカメラで取り込み、それを生成したキャラクターに反映させることが可能です。これにより、まるで自分が演じているかのようなリアルなアバター動画の作成が期待されており、アニメーション制作やバーチャルキャラクターの分野に革命をもたらす可能性を秘めています。

Frames：映画のような高品質な画像を生成する方法

「Frames」は、2025年1月にリリースされた新しい画像生成モデルで、その名の通り、まるで映画のワンシーン（フレーム）のような、非常に高品質で芸術的な画像を生成することに特化しています。

この機能のすごいところは、ただ美しい画像を生成するだけでなく、光と影の表現や躍動感など、実際のカメラで撮影したかのようなリアルな質感を再現できる点です。生成した画像はそのままアート作品として楽しめるのはもちろん、「Image to Video」機能と組み合わせることで、映像全体のクオリティを飛躍的に向上させるための素材としても活用できます。

その他便利なAIツール（画像生成・音声生成・3Dテクスチャ）

Runwayには、動画制作を強力にサポートする「AI Magic Tools」が豊富に揃っています。これらを組み合わせることで、クリエイティブな作業がさらに効率的になります。

• 画像関連ツール
  画像の一部を消したり別のものに置き換えたりする「Erase and Replace」、画像の続きをAIに描かせる「Infinite Image」、画像の解像度を上げる「Image Upscale」など、多彩な画像編集が可能です。
• 音声関連ツール
  入力したテキストを自然なナレーションに変換する「Text to Speech」や、録音した音声から背景ノイズをきれいに除去する「Clean Audio」など、音声面のクオリティアップに役立ちます。
• 3D関連ツール
  テキストを入力するだけで、3Dモデルに貼り付けるためのテクスチャ画像を生成する「Text to 3D Texture」といった、専門的な機能も搭載されています。

動画のクオリティを上げるプロの技とコツ

RunwayでAIに動画を生成させる際、少しの工夫でクオリティを格段に向上させることができます。ただ漠然と指示を出すだけでなく、AIの特性を理解し、的確な指示を与えることが重要です。

ここでは、狙い通りの動画を作るための「プロンプトの書き方」と、映像に躍動感を与える「カメラコントロール」という、2つの重要なテクニックを紹介します。これらのコツを掴むことで、あなたの動画はよりプロフェッショナルな仕上がりになるでしょう。

狙い通りの動画を作るプロンプトの書き方【テンプレート付き】

動画のクオリティを左右する最も重要な要素が、AIへの指示文である「プロンプト」です。具体的で詳細なプロンプトを書くほど、イメージに近い動画が生成されやすくなります。

基本は「誰が・どこで・何をしている」を明確にすること。 さらに、映像のスタイルやカメラワークに関するキーワードを加えるのが効果的です。以下に、使いやすいテンプレートと具体例を紹介します。

【プロンプトテンプレート】
[スタイル], [被写体], [アクション], [場所/背景], [カメラワーク], [詳細]

【具体例】
Cinematic, a golden retriever puppy, playing with a red ball, in a sunny green park, wide angle shot, highly detailed, 4K
（映画のような、ゴールデンレトリバーの子犬が、晴れた緑の公園で、赤いボールで遊んでいる、広角ショット、高精細、4K）

カメラコントロールで映像に躍動感をつける方法

Runwayでは、生成される動画のカメラの動きを細かくコントロールできます。これにより、単調になりがちなAI生成動画に、プロが撮影したような躍動感や臨場感を加えることが可能です。

動画生成画面の設定パネルにある「Camera Motion」セクションで、以下の動きをスライダーで調整できます。

• Pan（パン）: カメラを水平（左右）に振る動き
• Tilt（チルト）: カメラを垂直（上下）に振る動き
• Zoom（ズーム）: 被写体に近づいたり遠ざかったりする動き
• Roll（ロール）: カメラを回転させる動き

これらの数値を少し調整するだけで、映像の印象は大きく変わります。例えば、ゆっくりとズームインさせることで視聴者の視線を被写体に集中させたり、パンを使って広大な風景を見せたりといった演出が可能です。

Runwayを使う上での注意点とQ&A

Runwayは非常にパワフルなツールですが、利用する上で知っておくべきいくつかの注意点があります。特に無料プランの制限や、生成した動画の商用利用、著作権の扱いについては、事前にしっかりと理解しておくことがトラブルを避けるために重要です。

ここでは、ユーザーからよく寄せられる質問とその回答をまとめました。これらの情報を参考にして、安心してRunwayを使いこなし、動画制作を楽しんでください。

無料プランの制限とクレジットを節約するコツ

Runwayの無料プランは、機能を試すのに最適ですが、いくつかの制限があります。まず、アカウント登録時に付与されるクレジットは一度きりで、毎月補充されるわけではありません。また、生成した動画にはウォーターマークが入り、解像度も720pまでとなります。

限られたクレジットを有効に使うためには、いくつかのコツがあります。

• 短い秒数で試す: 最初から長い動画を作らず、まずは数秒の短い動画でイメージを確認しましょう。
• プロンプトを具体的に: 意図しない動画が生成されるとクレジットの無駄になります。プロンプトはできるだけ詳細に記述しましょう。
• 低コストの機能で試作: 動画生成はクレジット消費が多いため、まずは画像生成機能などで静止画のイメージを固めてから動画化するのも一つの手です。

商用利用は可能？著作権など権利関係の注意点

Runwayで生成したコンテンツの商用利用は、有料プランに加入している場合に可能です。無料プランで生成したものにはウォーターマークが付き、商用利用は原則として許可されていません。

著作権については、基本的に生成したコンテンツの権利はユーザー自身に帰属します。ただし、AI生成物の法的な扱いはまだ発展途上である点には注意が必要です。また、他者の著作権を侵害するような画像や、有名人・キャラクターの画像を無断で使用して動画を生成することは規約で禁止されています。商用利用を検討する際は、必ず公式サイトで最新の利用規約を確認するようにしましょう。

よくある質問（日本語プロンプトは使える？ウォーターマークは消せる？）

ここでは、Runwayの利用を始めるにあたって多くの人が抱く疑問にお答えします。

Q. 日本語のプロンプトは使えますか？
A. はい、日本語のプロンプトも使用可能です。ただし、AIは主に英語のデータで学習しているため、英語で入力した方がより意図が正確に伝わりやすい傾向があります。翻訳ツールなどを活用して英語で入力することをおすすめします。

Q. ウォーターマーク（透かし）は消せますか？
A. はい、有料プランにアップグレードすることで、ウォーターマークなしの動画を書き出すことができます。無料プランではウォーターマークを消すことはできません。

Q. スマートフォンでも使えますか？
A. はい、iOS向けの公式アプリが提供されています。また、スマートフォンのブラウザからも利用可能ですが、PCでの操作と比較すると機能が制限される場合があるため、本格的な作業にはPCの利用が推奨されます。

まとめ：Runwayの使い方をマスターして、動画制作の可能性を広げよう

この記事では、AI動画生成ツールRunwayの基本的な使い方から、より高品質な動画を作るための応用テクニック、さらには利用上の注意点までを網羅的に解説しました。Runwayは、専門知識がなくても、誰もが頭の中のイメージを手軽に映像化できる革新的なプラットフォームです。

テキストや画像から動画を作る基本操作はもちろん、カメラコントロールや多彩なAI Magic Toolsを組み合わせることで、表現の可能性は無限に広がります。無料プランから気軽に試すことができるので、まずは公式サイトにアクセスして、その驚きの性能を体感してみてください。Runwayを使いこなして、あなただけのオリジナル動画制作を楽しみましょう。